スマホに搭載されているGPS機能を使って、様々なアプリが登場しています。日本の位置情報サービスとしてはGoogleが開発した「イングレス」そして「国盗り合戦」などがありますが、本書の題材は位置情報アプリの「フォースクエア」です。日本人でも使っている人もいるかもしれませんが、世間的に言うと使ったという話は殆ど聞きません。

簡単に言えば、位置情報アプリで、例えば、スタバにタッチしました。とすると、その登録回数によってバッチが貰えたり、割引サービスが受けられたりする。こマーケティング的な意味合いが本書では大きいです。それこそ昔は新聞の広告であったり、チラシを配る事が一般的ではあったものの、「フォースクエア」やそれと連携した「Twitter」や「Facebook」の登場によって、マーケティングは劇的な変化を起こしている。

たった数ドル、数十ドルの広告によって爆発的な広告効果を得る事ができる。ある意味でGoogleが提供するアドワーズにとって脅威となる存在です。

本書では冒頭では、フォースクエアの成り立ち。そして後半では、実際にフォースクエアを活用している事例が紹介されています。ただね、正直に言って面白くないです。実際、日本人であるボクにとっては本書を全て読んでも「フォースクエア」が何なのか?よく分からないわけです。著者は「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」の人ですが、あちらがコンパクトにまとまっていたのに対して、本書は非常に散漫的です。

例えば、クリスアンダーソン「FREE」は歴史を紐解いてビットとアトムといった言葉を使いながら、物が無料になりたがっている。FREEで儲かるといった事が綴られているのに対して、本書から位置情報の革命的な事は感じませんでした。位置情報の歴史を紐解いたり、広告の古今東西を絡めても良かったのでは?ボクはあまりおすすめしません。日本だとLINEがロケタッチのサービスを終了してますが、リクルートあたりが似たような物を始めると面白いかな?と思います。