アイアンマンの監督「ジョン・ファブロー」が監督・脚本・主演を勤めた作品。噂によると、アイアンマン3の監督依頼を断ってまで撮影した作品だそうです。率直に感想を述べれば、すばらしいっ!の一言です。個人的にジョン・ファブロー監督でないアイアンマン3が好きではない、という余談もありますが、、派手なCG、豊富な資金、三谷幸喜的コネで出演陣は豪華ですが、インディーズ映画に近いのに、心が温まり感動を与えてくれる。これぞ映画の魅力ですねっ。

●あらすじ。

老舗レストランで働く主人公カール・キャスパーはある日、著名料理ブロガーが店に訪れる事を知る。新作の料理で賞賛を得ようとするが、オーナーからいつもの料理を作るように命じられ、反対をするが渋々承諾する。しかし、ブログで酷評され、オーナーと喧嘩し店を辞める事になってしまう。途方にくれるキャスパー。そんな時、別れた妻からフードトラックを始めないか?と誘われる。最初は断っていたが、妻の策略にまんまと乗せられてしまう。別れた妻と息子。息子とはギクシャクした関係だったが、夏休みの間だけキャスパーと共に全米を回る旅に同行する事になる。

次第に打ち解けて行く父親と息子、料理を通して家族愛が深まって行く、、。

●感想。

まず何と言っても料理の演出が見事です。飯テロ映画なんて言われてますが、本当に料理の撮影が上手いです。売り物は最高のサンドイッチ!!キツネ色のパン。そして焼かれるチーズ。そこにお肉をサンドする。あっバターはたっぷりとねっ!夜に見たら確実にヤバい映画です。18禁ならぬ夜禁映画です。

そして、何よりこの親子愛が素晴らしいですよね。離婚をきっかけにギクシャクしていた2人。それがフードトラックを通じて繋がって行く。この息子パーシーが出来る奴なんですよ。TwitterやFacebookを使ってフードトラックを宣伝する。そのクチコミによって店には長蛇の列が出来る。

旅を続けるうちに本当に愛するものは何か?そして自分が求めていたものは何?に気づいていく、、。最初は愛想笑いで父親や母親に気を使っていた息子のパーシー。オトナと接するとはそういう事だと思っていた。しかし父親とのふれ合いを通じて自然な笑顔で笑えるようになっていく、、。

レストランを辞めてフードトラックで一緒に働く事になるマーティン、こいつがめっちゃ良い奴なんです。

お金とか大量の宣伝とかではなく、本当の意味で撮りたい映画を撮った。勿論、ハリウッドの大作も素晴らしいけれど、たまにはこういったアイディアと汗で作った映画を見るのもいいです。

ただ、本作は最後に予想外なある展開とラストを迎えるわけですが、フードトラックパートと比較して、その辺がはしょってあるので最後はえっ?と思う方はいるかもしれません。

余談ですけど、パーシーの吹き替えにコナンのた高山みなみさん。レストランで働く女性に林原めぐみさんと、声優さんに結構お金を使っている映画です。

コーンスターチの謎。(これは本作を見た人だけが分かる話)です。(笑