▼003号
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                              2016/4/07

     『Blogで本を紹介しちゃいます。』
                vol.003
【資本主義の終焉と歴史の危機 86点(100点満点中)】
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《目次》
01.書評003号
02.実験的コラム
08.編集後記
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【01.書評 資本主義の終焉と歴史の危機 86点(100点満点中)】

■今日の本【1】
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資本主義の終焉と歴史の危機 86点(100点満点中)
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■目次。
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「世界総ゼロ金利」時代のあとに何が起きるのか?
・成長を果たした国からゼロ金利になり、「日本化」する。この危機の「本質」とは?
・「バブル清算型」の資本主義でアメリカはどうなる?
・中国はアメリカ没落後の覇権国になれるのか?
・中国バブルが弾けたあとの、世界経済は?
・日本の財政赤字、国債問題にどう対処するべきか?
・EU崩壊は起きるのか? ドイツはギリシャを切り捨てるのか?
・アフリカのグローバル化のあと、資本は何を狙うのか?


■経済の専門家ではないという視点で語る資本主義の話。
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まず書評を書く前に説明しておくと、ボクは経済の専門家ではありません。

なので本書に書かれている事が正しいのか。また詳細に経済の歴史を踏まえて分析する事ができません。

今回の目的は、本書の内容が正しいのか否かではなく、本書の内容(あらすじ)を説明する事に集中します。

専門家の批評を読みたい方は、是非、Googleで検索して頂ければと思います。

■フロンティアが無いから資本主義は終焉する。
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資本主義の基本的な考えとして、経済は常に成長するといったものがあります。100万円の収入が10年後には500万円になっているイメージですが、この法則はもはや通用しないと著者は言います。

その理由として、既に地球上にフロンティアが存在しない事が大きいそうです。昔であれば中国や新興国の経済格差を利用して先進国が儲ける。

例えば、先進国(アメリカで言う石油先物のWIT)が石油の価格を低価格に抑える事で先進国は反映してきた。しかし、もはや世界にフロンティアは無い。

冒頭で語られる資本主義のが終焉に向かっているというのが本書の柱です。

■金利が低下する=儲からない。
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最近は日本でもマイナス金利の導入が始まり、国債を含めた金利が低下しているわけですが、本書によると金利の低下。

つまりは、低金利になっても利益が得られる環境ではなくなったという事を示しているそうです。

これは歴史的にみると16世紀ごろにさかのぼるそうです。利子率革命といわれているそうですが、現在から直近の100年は、まさにそれに値するらしいです。

■地上にフロンティアが無いから電子・金融に走る。
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昔の収入源といえば、それは農業でした。米を作る麦を作る事が主な仕事だったわけです。

でも今、それで生計を立てている人は殆どいないし21世紀に入ってそれで膨大な富を築いた人は居ない。フロンティアが無くなった現在、先進国では地上に変わりバーチャルな世界。

つまり、電子と金融に軸を移しつつあるわけです。

わかりやすい例では低所得者に住宅ローンを提供し、それを証券化する事で利益を生んだサブプライムローン問題です。

それによって生まれる格差、それがアメリカで言う上位1%と99%の資産格差だと言われているうです。

■脱成長という成長。
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豊かさの定義としてある人はこう言ったそうだ。「欲しい物が欲しい時に手に入る事」だと。

本書の終盤では、もはや今までのような安定的な成長は望めない。歴史的な観点から言っても資本主義は終焉を迎えつつあると。

そこで世界は20世紀型の成長ではなく、脱成長という成長をしなければならないと、本書には締めくくられています。

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<本の採点の基準>  

90〜100点 すごい名著!  
80〜90点 おもしろい!  
70〜80点 買って損はない!  
60〜70点 何箇所か気になる部分があった!  
50〜60点 値段によっては不満が残る!  
50点以下 レビューだけで満足!買わない事をオススメする。

<映画の採点の基準>  
90〜100点 人生に残る名作。もう一度観たい。  
80〜90点 おもしろかった。  
70〜80点 映画館で1800円で観て納得。  
60〜70点 予告編の方が面白かった。  
50〜60点 ちょっと元が取れないかな?  
50点以下 金返せっ!

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【03.編集後記】

余談ですが、AppleのiPhoneの販売低下。そしてムーアの法則の終了と共に、社会は今までのように永遠に発展したり進化するものではなく、ここ数年で新しい世界に移行しつつあるのかもしれませんね。

もはや高スペックであったり、永続的に会社の収益が上がるわけでもない。

ただ、ITの進化によって富の収入が劇的な速さで進行しているような気もします。

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